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失われた歯を回復する方法

 歯が失われた部分をそのまま放置した場合、「歯の喪失を放置する害」で説明したように咀嚼・発音・審美性を損なうだけでなく長期的には歯列の崩壊をを伴いながら更なる歯牙の喪失を招くという不可逆性の悪循環に陥ります。そのため歯を失った場合はなるべく早く人工の歯を補う必要があります。その方法には義歯・ブリッジ・インプラントの3種類あり、それぞれの方法と利点・欠点は下の表のようにまとめられます。なおこれ以外に移植矯正という方法があり、うまくいった場合はもう1本新しい歯が生えてきたのと同等の優れた機能を果たしますが、それに適した歯がお口の中にないとできません。

   義歯  ブリッジ インプラント 
 方法  歯を失った部分の歯肉上にプラスチック等で作った人工の歯をのせて使う。維持は残存している歯に針金をかける。歯がない場合は粘膜面への吸着作用による 失った歯の前後の歯を削り人工の歯をかぶせて接着する  歯を失った部分の顎堤に歯根形態のチタン(合金)を植込みそれに人工の歯をかぶせ接着する 
 図  義歯

 ブリッジ インプラント説明図 
 装着時の異物感  大きい  小さい  小さい
 粘膜の痛み  あり なし  なし 
 残存歯への力の負担  強い  強い なし 
 作製時の残存歯への侵襲  わずか  大きい  なし
 外科処置  不要  必要  必要
 咀嚼効率  やや劣る  良い  良い
 審美性 針金やプラスチック部分が目に触れるのを避けられない場合がある 歯肉から自然に生え出ている感じが欠ける場合がある 自然の歯と同様歯肉から自然に生え出ているようにみえるが歯間乳頭の回復や歯肉が大きく下がってしまっている場合の対応は難しい
 誤飲の可能性 あり   少ない  少ない
予後  数年毎に作り直しあるいは手直しが必要な場合が多い  10年残存率約90%  10年残存率約90%
修理や作り直しの容易さ  容易  やや容易  難しい場合がある 
 費用  保険あるいは自費  保険あるいは自費 自費 

自家歯牙移植について1.htmlへのリンク

矯正移動による歯牙欠損の補填1.htmlへのリンク